結論:どちらでもよいです。使いたければ最後に使うといいかも。

歯磨き粉を使うメリット
- 薬効成分配合の場合、その効果が得られる
- 使用すると口の中がすっきりする
前者について詳しく掘り下げていきます。
薬効成分の効果が得られる
代表的な薬効成分
- フッ素(耐酸性の向上、酸酸性の抑制、歯質の強化)
- ハイドロキシアパタイト(初期むし歯の再石灰化、細かい傷を埋める、歯垢を吸着・除去)
- ポリリン酸ナトリウム(歯石を着きにくくする)
- 乳酸アルミニウム(知覚過敏予防)
- 硝酸カリウム(↑と同じ)
- 塩化セチルピリジニウム(消毒殺菌作用)
- グルコン酸クロルヘキシジン(殺菌剤)
- グリチルリチン酸アンモニウム(消炎作用)
等があります。
これらの効果を得たい場合は使うと良いと思います。
フッ素に関しては、歯磨き粉の量と歯磨き後のうがい回数によって効果に差が出てきます。正しい使い方をすると効果を得られますので、詳しくはまた記事にします。
歯磨き粉を使うデメリット(配合成分により無い場合もあります)
- 清掃性が落ちる(発泡剤)
- 着色しやすくなる(研磨剤 /清掃剤)
- 歯周病悪化の原因になる(プラスチック・マイクロビーズ)
それぞれを深掘りしていきます。
清掃性が落ちる
発泡剤が入ることにより泡が立って磨きづらく、清掃性が落ちる場合があります。(主な成分名:ラウリル硫酸ナトリウム)界面活性剤ですね。
着色しやすくなる
研磨剤の粗さにより度合いは事なれど、歯の表面が粗造になります。
研磨剤のメリットとしてステイン(着色)が取れやすくなります。
しかし、歯の表面が細かく傷つき粗造になると、ステインやプラークはよりつきやすくなってしまいます。(主な成分:リン酸水素カルシウム,水酸化アルミニウム,無水ケイ酸,炭酸カルシウム)
清掃剤という名目で販売しているものもあります、注意!
プラスチック・マイクロビーズが歯周ポケットに入り込む

プラスチックマイクロビーズは、昔よくTVcmで流れていた、
「顆粒が歯垢を掻き出して除去!」のような謳い文句の顆粒の事をさており、健康被害や環境汚染の原因になる事がわかっています。
歯科の分野で例をあげると、上記のマイクロビーズが歯周ポケットやインプラントの上部構造物の下に入り込むケースが報告されています。
上記のことが起こると歯肉に炎症が起きるケースが多いようです。
ちなみに、歯垢は機械的もしくは化学的プラークコントロールをしないと除去できません。(余談ですが、上記の理由でジェットウォッシャーやウォーターピックでは歯垢は除去できません。)
プロはどうしているか
では、私達自身はどのように歯磨き粉を使用しているかというと
①歯磨き粉無しでのブラッシング&フロス
②洗口しブラシを清掃&毛の部分は水気をティッシュ等で拭き取る
③研磨剤(清掃剤)顆粒無し、薬効成分の入った「医薬部外品」の歯磨き粉を使用
④一度だけゆすぎ、終了
この手順を踏んで毎日のケアをしています。正しく使うと薬効効果も得られ、なおかつ口の中もさっぱりします。
みなさんが歯磨き粉を使うか否か判断の材料になれば幸いです。
歯磨き粉よりも、歯磨きを丁寧に優しく行うほうが大切です。(しかし、歯磨きだけで予防はできません。それについてはまた今度)
みなさんがジジイババアになってもご自分の歯で美味しく食事ができることを切に願っています。
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