こんにちは、マミです。先日上の前歯装置を追加しました。実際の装置装着がどのように行われているのか皆さんにお伝えしたいと思います。

歯面研磨
まず装置を装着する部分の歯面を清掃します。歯の表面に歯石・プラーク等が付着していると装置の接着が出来なかったり、強度が弱くなる為念入りに清掃していきます。この時使うペーストはフッ素が入っていない物を使用するのが一般的です。

アングルワイダー装着
装置装着の際に歯の表面に唾液等が付着すると装置の接着力が弱まりますので、粘膜を排除するためにアングルワイダーを使って口の中を広げます。
装着中 少し辛い
水洗
歯面研磨時に歯の表面につけた研磨剤を水でよく洗い流します。研磨剤が残ってしまっても装置の接着精度が低くなりますので注意して行います。

乾燥
歯の表面をよく乾燥させます。

エッチング(歯面処理)
歯の表面に装置を接着するためにはエッチングという工程が必要になります。(むし歯のCR充填を行う際にも用いられます。)舌に酸っぱい味が広がるので舌を引っ込めておきます。(人によっては沁みます)

エッチング液を歯面に塗布したら30秒ほど時間を置きます。(この時間は歯の表面の状態により長くなる場合もあります。)
水洗
再び水洗です。今度はエッチング液をよく洗い流していきます。

乾燥
装置装着前最後の乾燥工程です。ここで乾燥が甘いと装置装着の精度が下がります。よく乾燥させます。

装置装着(DBS)
装置に接着剤をつけ、歯の表面に置いていきます。この時の位置(ブラケットポジション)が今後の治療を大きく左右します。先生が一番集中する場面です。

硬化するのを待つ

この状態で5分間硬化するのを待ちます。この時に動くと唾が装置に流れて装置脱落の原因となります。じっと動かず耐えます。(辛い)
硬化後、ブラケットの食紅をオフ
ブラケットには、それぞれどの歯につけるものか分かるように食紅で色が付いています。歯ブラシをすれば落ちますがアルコールで拭き取っていきます。

余剰セメントの除去
装置からはみ出たセメントを落とします。スチールバーという歯よりも柔らかい素材のドリルを使うため歯自体は削れませんが振動が歯に響きます。

ワイヤーセット
ワイヤーを入れていきます。イニシャルワイヤーは TOMY社の12センタロイイエローを使います。ラウンドワイヤー(断面が丸)はブラケットスロットの中でよく動きワイヤーの端の向きが変わるため、粘膜に刺さらないよう樹脂をつけます。

ワイヤーをスロットに入れたらキャップをつけていきます。ここがフルパッシブ矯正(T21ブラケット)とその他ワイヤー矯正の大きな差ですね。リガチャーワイヤーで結紮したり、モジュールで留めない分スルスル動きます。ワイヤーをつける瞬間も痛みがありません。


装置装着完了

この日1時間後からじわじわと歯がムズムズしてきました。カチカチ噛むと少し痛痒い感じがしたが、食事が取れない程ではなくモリモリステーキを食べました。
まとめ
まだネット上にフルパッシブ矯正やT21ブラケットの情報が少ないためブログにしてみました。メカニズムやどんな治療法かは載っていても実際着ける様子はなかなか見る機会がないと思いますので参考になれば幸いです。
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